「100回目はわたしがやるからね〜」の力強い言葉に後押しされて、ここまでやって来たのかも知れません。遂にその言葉に追いついた・・・朗読回数100回を迎えたのです。
この言葉を掛けてくださったのは、愛知県日進市にお住まいの佐藤志万子さん。
記念にふさわしい空間をと、会場探しもしてくださいました。こういう方と出会えた朗読会は正解だった?(意味不明)としておきましょう。
会場は日進市にある、カレーライスが美味しいと評判の喫茶店「モーニンググレース」。アンティークな椅子とテーブルが間接照明に照らし出され、英国風の雰囲気。立派な半円のカウンターもある広い室内は、お洒落〜な気分。“よくぞここを選んだね、佐藤さん!”。オーナーの中島富喜古さんも「ここでよくコンサートを開くんですよ。音の響きがいいって言ってくださるんです。」そりゃ、いい感じでコンサートができるんでしょうね。さて朗読はどうなんでしょう?“自信ないね”と私の本音。
開場は6時45分、開演7時。二人して訪れたのは3時半頃。お邪魔したときには料理の仕込みの真っ最中。今夜は豪華な食事付きで5000円と、まるでイベントみたい。漂う料理の香りに、杪谷の鼻がヒクヒク、お腹がグ〜!と反応しながらも、準備開始。どこに朗読の椅子を置くか?を思案。道路から遠く、窓から緑が見えるコーナーに決定。どこをライトアップするか?。数カ所の窓から、100m程向こう側に木に覆われた小高い山が見え、ライトアップには打ってつけ。ところが、明かりがそこまで届かない。手前に3mほどの木があり、仕方なくこれをライトで浮かび上がらせることに。今夜は思いっきりライトアップで盛り上げたいと言う気持ちが、ここで無惨にも挫折。
観客の椅子は、入り口とカウンターを背に半円に並べ終了。ここで私が、一階の修理工場も7時前に終えてほしいと(こちらは中島さんのパートナーの工場)わがままを。有り難いことにオーケーがでて、これで準備万端。佐藤さんらと打ち合わせを済ませたころ、みなさんもやって来た。
さて、いよいよ100回目の開始。感情の起伏を少し厚くした語りの中に、無機的な語りを挟んでみよう。ゆっくりたっぷり盛りだくさんでスタートした朗読。佐藤さんの友人、栗山由梨さんが燭台を下げてくださったあと、皆さんの後ろから、語りながら前に回り込む。前述のイメージを持ちながら、ゆっくりと少し感情をいれる。ブフィエの台詞、心情描写は無機的な感じで進める。こうすることで、ブフィエの存在が際立ってくるのではと思いながら・・・。
特に今回は35ページの荒れ地を横切るシーンから、草地が広がるシーンまでを立ちあがって朗読。100回を意識したこともありますが、何度も足を運んで、“この時”を一緒に迎えてくださる方に、さらに違ったイメージを描いてもらいたかったのも事実です。杪谷は手持ちのライトで対処してくれました。
さて、最後のライトアップ。このことだけを考えて、窓を塞がなかったため、聞き手の方は、最初から最後まで、水銀灯の明かりが邪魔になってしまいました。窓から飛び込む明かりが、我々の気負った思いを粉々にしたのです。朗読全体のことを考慮していませんでした。森を見て木を見ていなかったのです。本当は“この時”こそ、原点に戻るべきだったのです。もちろん、語りの方法もしかり。何かしてやろうという思い上がりが、違った結果を招いたのですね。大きく深呼吸、そして、次に向けて深く反省です。
最後に花束までいただき、朗読に携わってくださった方々の思いを、しっかり感じ取りました。この至福の時に、どんぐりチケットを制作の松本三重子さん始め、多くの方の顔が浮かび上がってきました。
皆さん、本当に有り難うございました。100回分の感謝を!