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86回公演
愛知県名古屋市
愛知淑徳大学
星ヶ丘キャンパス
会場のある中央棟エントランス
開場前の会場風景
中京テレビ「プラス1」の取材スタッフが入りました
参加者の皆様を前に「表現」についてのお話
お世話になったエクスカーションセンターの中川さん(左)宮島さん(右)
昨年に続いて「淑徳大学 夏期集中公開講座」に組み込まれた86回目の朗読会。
会場は名古屋市内にある星ヶ丘キャンパス「ミニシアター」。好評だったのか、それとも担当者が気に入ってくださったのか、まさか二度もやらせていただけるとは・・・。
前回は大きなホールで、舞台に全員を上げての朗読会。それなら今回も、と思ったのですが、根が飽き性、場所が変わればまた一つ違った朗読が出来るぞと、ミニシアターを選びました。この講座、7月4日に募集が締め切られ、33人の方が参加されることに。担当スタッフは大学エクステンションセンターの女性おふたり、宮島さんと中川さん。
大学に5時30分ごろ到着し、早速準備開始。この日は多治見の山奥から助っ人が登場。名古屋、岐阜で2度ほど協力してくれた瀬名快伸さん。そのおかげで順調に・・・と思ったらホールの照明装置を見て、杪谷の目の色が変わった!。以前から気になっていた、私の額に出来る黒い影を追い払おうと、照明を駆使し始めました。杪谷の目の色が変わったおかげで、本番中の黒い影は追放、“照明マン、大いに胸を張る”と言ったところ。
既に椅子が並べられ、参加者は33人。しかし椅子は100席。どう考えても多い。空席が参加者を上回り、会場がやけに広い。これでは聞き手の方が集中できないと、人の労力を無視する我が儘で(いつものことだと杪谷は言っています)、椅子を必要な数だけ残し収納。あっという間に7時の開場時間に。白い壁を背にして朗読の椅子を置き、声の調子を確認。“さあ、どんとこい”まあそんな感じで、客席左後方にある椅子の収納場所で、暫し待機。ところが開演時間になっても始まらない。漸く10分ほどして、参加者の一人がドタキャンと判明。結果、スタッフおふたりを含め35人、その内男性が4人。(実は、その他に3人いたのですが、これはのちほど・・・)
ほぼ真っ暗と言えそうな暗闇の中を聞き手の後ろより登場。こんなに暗いのは久し振り。“おお、いいぞ”と、闇をまさぐりまさぐり朗読の椅子へ。そこからは本日のテーマ、「ゆっくりのペースを保ちながら、声を張らず押さえ気味に。抑揚も極力、控えめに」と、スランプからの脱出を意識して読み進めました。漆黒の闇のお陰で空間の緊張感も良く、聞き手の方の集中力も最後まで抜群。朗読後、杪谷の「表現について」15分間の講座。どうやら、あがっていらっしゃるご様子。でも「蝋燭の香り、闇の中、沈黙、これらを知覚することが五感の復活に。さらにライブの可能性は毎回違うところに存在する。自己表現とは、参加することもその一つです」と言った具合のミニ講座を終了。私も少し話をさせていただきました。その後、こちらの厳しい注文の中で撮影してくださったテレビ局の方(その他の3人です)が登場。朗読の感想をお願いしますと取材協力を要請。3人ほどの方がインタビューにお答えになりました。
さて感想ですが、有り難いことにメールが届いています。「最高! 自然で穏やか、まっすぐなブフィエの人柄が際立ち、状況がイメージとなって心に広がりました。自然が蘇る復活の喜びが希望となりました。」「出てみえる時、真っ暗だったので椅子に座ってたときは、すご〜いなんて思ってました。友達なんか、動くものがあって下から出てきたのかと最初思ったと言ってました(大笑い)。また、朗読の中で、男が第2次世界大戦が終わり、再びその地へ降り立った時、以前の荒涼とした感じではなく、森林があわられて・・のところでは、森林の臭いが感じられました。(大げさではなくほんとに)先週仕事で、森林(といっても里山って感じですが)へ行ったので。」でも、やはり大げさそう!

え!スランプはどうなったかって?さて、それは次回へのお楽しみにしてくださいね。

87,88回公演
愛知県長久手町
名都美術館
名都美術館正面
開演前の会場
初めて「花束」をいただきました
公演終了後、参加者の皆さんと
こうと決めたらまっすぐにとおっしゃる羽場副理事長(左)と妹分の任さん(右)。決めたら早いお二人です。
次回(12月5日)はこのお庭をみながらの公演になります。お楽しみに・・・。
羽場比早子さんは美術館の名物副館長!多分そうだと思います。今年83才になられる羽場さんが7月12日「神谷」での朗読会にお見えになり、終演後、一緒に聞いていただいたご友人の任(にん)さん達とご相談。「横山大観の水墨画の前で是非やってほしい」
この壮大な希望が即、日程を決定させたのです!一週間後の19日土曜日に2ステージ。早速翌週の火曜日、美術館にお邪魔して、場所は集会室、時間は一回目2時15分開演、二回目5時45分開演と決定。“こうと決めたら絶対やる”羽場イズムのこの仕事ぶり。
 本番当日、11時過ぎにお邪魔すると、窓を段ボールで覆う作業を陣頭指揮。いつも悩ませられる非常灯の蛍光管も抜くなど、私も完全暗転のお手伝い。空間は40人ほどが入れる白壁の部屋。どうやら先日の「本当は横山大観の前で・・・」が、美術館を訪れる一般客の事や、蝋燭を焚く事などを考慮して、集会室になったようです。2時開場、その前に既にお客さんがお見えになり、開場状態に。2時5分には開演時間を待たずに40人(男性2人)全員集合。朗読をスタート。学芸員のあとべさんが緊張気味に蝋燭運びの儀式を終え、ご機嫌な完全暗転。
 昨日に続いての朗読会と言うこともあって、テンションは上々、言葉も自分の中にあるという自覚が・・・。観客の真ん中を通り、前方にある椅子へ。スランプを抱えた、ここ数回の朗読からすると、言葉をしっかりと自分の前に置くことが出来るようになり、聞き手の方へ届いているように思われました。表現としてこの音が出ると、抑揚を押さえても振幅のある言葉が生まれると思うのです。そんなことを確認しながら、ゆっくり丁寧に進めました。外を走る車の音、膝に置いた紙をガサガサさせる音など時々聞こえましたが、それもご愛嬌。感想は概ね良好、男性からは「貴重な時間をもらった。いい気持ちを持ち帰れる」というお話。中には少し涙ぐむ方も。次回に繋がるお話も多々ありました。
 さて、二回目の5時45分。美術館は既に閉館で館内は静か。今回も開場時間の前から、お客さんが。定時を待たずに“さあ、スタート”。と思ったら・・・杪谷がいない。探すこと5分。お客さんはといえば、もう聞く気満々。あ〜!杪谷はどこへ迷子になったのかしらん。もしやと学芸員のあとべさんが、施錠された美術館の入り口へ。そこには「すいませ〜ん、入れてくだ〜」と叫ぶ、散歩に出て入れなかった杪谷その人が。愛想も尽きて、早速26人(男性1人)が待ちわびる会場へ追い立て、すぐにスタート。先程の雰囲気を掴みつつ、同じような流れで朗読を開始。ややまばらなお客さんでしたが、それでも空間が小振りなので声が凝縮され、細かいニュアンスも伝わり、聞き手の方がゆったりと。名物副館長の羽場さんは「あたしはね、夜の方が良かった!心に来たね、いやあ、ほんとにやっていただいて良かった。」と盛んにおっしゃっていました。任さんは、二回とも良かった、あとべさんは一回目の方が心にしっかり届いたと感想をくださいました。これで決まったのです!次回の朗読会が・・・12月5日(金)今度は冬の名都美術館、中央にある素晴らしい枯山水のお庭の見渡せる場所で。
 今回、羽場さんには彼女の半生と独特の人生論も伺い、心動かされました。こう言うと嘘っぽいですが・・・本当なのです、それほどこの人には、人生があるのです、まさに女ブフィエ!。そして、開演前に任さんから「15年ほど前に愛娘を突然亡くした。それでブフィエが息子を亡くし、妻も逝ったという件で、胸が詰まった」と聞いたのです。そこで、今回の一回目は娘さんへのレクイエムとしてやらせていただこうと、ひとり心に決めていたのでした。人は心。人生は深い、厳しい。まだまだ“甘い朗読”は続きそうです。