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68回公演
名古屋市立中央高等学校
高校生に囲まれて、朗読会は行われました。名古屋市の高校の視聴覚部、放送部の先生や生徒が3日間の研修をされ、その最終日に今回の朗読を聞いてくださいました。
東海テレビの元アナウンサーでフリーの犬飼直子さんが、「朗読の会」(国語の先生が集まって結成した勉強会)に引き続き、ご紹介下さいました。担当の好井 淳先生には今年の淑徳大学の朗読を事前に聞いていただいています。お二人が検討した結果、この研修会への参加が決まったわけです。
中央高校に隣接して生涯学習センターがあり、その共有のホール(約500人収容)を利用しての朗読会。淑徳大学のホールと同じように今回も客席は使用せず、舞台にパイプ椅子を並べ、私はホールの客席に背を向ける事にしました。
“是非、ホールの照明器具を生かしたい”との杪谷の要望で、トップサス(私の上から明かりがあたる)を使おうか迷いました。これは以前に指摘された、私の額に円形の暗闇が出来ることを回避しようとの狙いからでしたが、舞台全体が明るくなるので中止。さらに客席中央にある照明スポットを緑色にし、ホールの中央出口にあてるという試みも考えましたが、効果無く中止。さらにいつもの照明を、中央出口に下から当てることも検討、が、これも今ひとつで考えなかったことに。結果、命を懸けたライトアップは行わないということになりました。この時、杪谷が寂しそうでしたが、“終了してから忘年会をする”という条件で気持ちを上向かせてもらいました。こんな事を1時45分より繰り返した結果、3時少し前までかかったわけです。セッティングをすませたと思ったら、間断なく学生11人と先生16人が入場、すぐにスタート。曲が入り30秒ほどで杪谷は燭台を取りに行き、その後30秒ほどで、私の第一声となりました。私は舞台に座った観客の舞台右奥にスタンバイし、舞台の前に向かって歩きながら話し始めました。今回もゆっくりとイメージを膨らませていただけるように進めていきました。が、中盤よりリズムが崩れ始めたのです。何と!観客の反応が感じられないのです。読み進めていっても、何とか見える前列8人の方の反応が返ってこない。中央の女性がお疲れのようで寝ているのは気づいていたのですが、それ以外の方にリアクションがないのです。それを感じたときから、淡々と読むべきか、少しアクセントをつけて読む方がよいのか迷い始めたのです。そのせいで、森林保護官が登場する時に、森林保護官をつんのめらせてしまいました。“しんいんほーかん”と言う具合に。もともと発音しにくい言葉なのですが、観客との一体感の方にばかり気を取られ、全く余裕が無く“しんいんほーかん”あとは言葉が早くなるところが2度ほど有り、“これは、参った”状態となったわけです。読み終えて曲が入った・・と思ったらストップ。5秒ぐらいの沈黙の後、掛かったと思ったら、今度は針飛び状態に。何とも今回は、エンヤさんをも、つんのめらせてしまいました。暗転で曲が掛かる中、客席に降りて中央出口に向かい扉を開けました。扉の向こうには午後3時44分の冬の夕暮れが。これがライトアップの代わりです。
68回公演
名古屋市
瑞穂生涯学習センター
瑞穂生涯学習センターで行われる「瑞穂プラザ12月講座」として、この朗読が企画されました。
担当の野田さんは近藤ひとみさん(朗読会を数回にわたって主催)の知人で、近藤さんと和田伸政(陶芸家)さんが主催された朗読会を以前にお聴きになっていました。
会場となる学習センターの2階の視聴覚室は、事前に下見を済ませ、打ち合わせも終えていましたので11時前、余裕を持って会場に乗り込みました。
この視聴覚室は、白い壁と道路に面したガラス窓で囲まれ、部屋にはピアノがあるぐらいで他には何もない、やや広い空間でした。窓ガラスを背に客席を並べ、入り口に近いセンターに朗読の椅子を置きました。今回はお昼12時15分開場、30分開演で、お昼に朗読をやらせていただくのは久し振り。果たしてしっかりテンションを上げることが出来るか、この何もない空間でうまく進められるのかなど、始める前から危惧するところはありましたが、結果、それも良い意味で緊張感となったのかも知れません。
定時に開場。部屋の隣には視聴覚機材を置く部屋があり、私の控え室はそこ。始まるまで、時々カーテンが掛かる映写の窓から観客をのぞき見。すると、あらら・・・観客はいらっしゃるのですが、40席の椅子が埋まるという人数ではありません。“歯抜け状態”入り口が閉められ、野田さんに燭台を下げていただき、「挽歌」の曲がいつもよりやや短い時間でアウト、最初の語りを歩きながら始めました。語りながら客席を見ると、やっぱりサザエさんのお父さんの髪“まばら”。そんな中、“頑張る朗読者”を目指して、さあ、やるぞと再度アクセルを踏み込みました。
実は、今回始める前に杪谷と相談し、ラスト近くの言葉を前後に入れ替えるようにしました。より青々とした草地がイメージでき、それがエピローグへと流れるようにしたのです。この変更を起点にして、前半を最近のテンポよりも少し上げ、中盤から後半をゆったり語ってみようと決めていました。この展開で、どのように見えてくるのかが知りたかったのです。男性3人、女性13人の観客に挑んだ朗読。その答えはいかに・・・?
ラストは、私の背にある倉庫隠しの黒幕の後ろに、グリーンのゼラを嵌めたライトを置き、天井にかかるようにライトアップ。何ともお恥ずかしいライトアップでした。
終了後、今回は講座と言うことなので、杪谷がいつもの話をもう少し膨らませ、いわば時間稼ぎ。さらに私も加わって、この朗読会のいきさつなどを話させていただきました。撞木館で聞いてくださったおふたり、下村訓子さんとお友達。それに近藤ひとみさんが
聞きに来て下さいました。これらの方を除くと、この講座を申し込まれた方は2ヶ月募集して10人だけ。ですから、ちょっと寂しいという感じが・・・ね。
さて感想ですが、「良かったです。今度は木々のある自然の場所で聞いてみたい」「手の動きにシーンが重なるような感覚を覚えました。」「朗読なんて退屈すると思っていたのにスーッと入れて、40分があっという間。もう一度聞いてみたいです」等。
今回意図した、流れを変えた点に関しては、反応なしの寂しい限り。しかし、前半で、しっかり聞き手の気持ちを捉えておけば、後半を膨らませ、ラストへ向かうのも良いのかなという手応えだけは掴んだ気がします。自信が無いことも手伝ってか、後半はスピードを上げることばかり、一つ覚えのようにやってきましたが、これにより、新たな挑戦がまた始まったと言うところです。
今回で通算ステージ70回。この後は、19日に春日井市で本年最後の朗読会です。